忘れたい。思い出したくない。
なのに、思い出してしまう。
胸がざわつく。
苦しくてたまらない。
「もういいじゃん」と自分に言い聞かせてみる。
でも、心は納得してくれない。
どうして自分だけが、こんなにも苦しまなければならないんだろう。
「許せない自分」がイヤになる。
器の小さい人間みたいで、情けなくて。
けれど、簡単には許せないほど、深く傷ついたということは、それだけ自分が真剣な証拠でもある。
悔しい。悲しい。寂しい。理不尽。
その気持ちにちゃんと向き合っている自分は、きっと弱くなんかない。
許すって、相手のためじゃない。
自分の心を、少しずつ自由にしてあげるためにあるんだ。