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お客さんって、意外に自分が本当にしたいことを理解していないことが多い。
例えば、ウチの会社に“トラックをつくってほしい”とお客さんが来たとして、ウチはそれをそのまま「はい、どうぞ!」と売ればイイのかと言うと、そうとも言い切れない。
と言うのも、実はわざわざ新しいトラックをつくらなくても、今あるトラックで十分対応可能だったり、そもそもトラックでなくてもできることについて、そのお客さんは“トラックをつくってほしい”と言ってくることさえあるのだ。
なので、『何をどうしたいのか?』をキチンとヒアリングすることが大切で、場合によってはウチの商売にはつながらなかったとしても、それがお客さんにとって最良の選択肢だとしたら、ウチはそれを進めるべきだ。
その分野のプロだからこそ、プロとしてキチンとアドバイスや提案ができることが大切であり、目先の売り上げのためにわざとお客さんに最良の選択肢を提案しないとしたら、それはその分野のプロとして失格なのだ。
そして、今回は目先の売り上げをみすみす逃したとしても、その分野のプロとしてお客さんから認められれば、そう遠くない未来に、そのお客さんからまた別の仕事は舞い込んでくるハズなのである。
プロだからこそ、お客さん以上にお客さんのことを考えなきゃダメなのである。
あなたがオフィスの同僚に、引き出しの中にあったお菓子ををあげたとしよう。
1人は「ありがとう」と喜んでくれ、もう1人はそのお菓子を小分けにして周囲の人に配ったとする。
あなたは、どちらの方により好感を持つだろうか?
ボクは後者のほうである。
誰かからもらった喜びは、それを昇華させることによって、多くの人に喜びを分け与えることができる。
そして、その喜びは最初にお菓子をあげた人にも、何かの形で回りまわって還ってくるのである。
そんな喜びの連鎖が起こると、最初はお菓子のようなどうでもイイようなものでも、最終的には組織の活力やヤリガイへと昇華するのである。
みんなも喜びのウェーブをつくってみよう。
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